月が導く異世界道中 第二幕のあらすじ
魔族軍は、変異体騒動をおとりにリミア王国とグリトニア帝国へ進軍する。ヒューマン軍は敵の迎撃にあたるものの、戦力不足によりすぐさま劣勢になり、二つの大国は陥落の危機に陥ってしまう。そんな中、魔族の本当の狙いが響の命であることを知った真と識は、彼女の救援へ向かおうとする。だが、その直前、周囲に転移の手段を失ったとうそをついたことがあだとなり、身動きがとれなくなってしまう。するとその時、神々しい金色の光が現れ、真たちはその光に包み込まれていく。
変異体騒動が一向に収束の気配が見えない中、避難所では、新たに変異体へと変貌する者が現れ、人々の不安と疲労はピークに達していた。そんな状況を変えるため、深澄一行は変異体討伐部隊へ参加する。まずはロッツガルド北東区画へと繰り出し、いとも簡単に敵を倒していく。その後、商人ギルドを訪れた一行はレンブラントやザラと再会。以前、ザラから商人失格のらく印を押された真は、今回も厳しい言葉を掛けられると思っていた。
ロッツガルドは依然として混乱が続く。変異体との戦いを騎士たちに任せた深澄一行は、他国や街の人々の避難活動に注力していた。そんな中、街や周辺地域に相当な数の変異体が出現し、真からそのことを知らされたジンたちが討伐に向かおうとする。一方、真から避難所の護衛を命じられた澪は、任務のさなかに妙な匂いを察知。その元をたどってみると、そこには肉塊となりながらも自我を取り戻したイルムガンドがいた。
魔族の策略によってイルムガンドは怪物、通称“変異体”へと姿を変える。彼を止めるため、ジンとアベリアたちは攻撃を開始するが、彼らの攻撃はなかなか通じず、かつてない強敵を前に戦意と気力を失ってしまう。同じ頃、街中ではイルムガンドと同じく変異体に変貌したヒューマンたちが暴れ始め、ロッツガルドは未曽有の危機に陥る。そんな中、この事態を収拾すれば街の商人や他国の貴族を見返し、恩を売れると考えた深澄一行は、行動を開始する。
ザラとの一件もあり魔族に肩入れしようと決めた真は、生徒の晴れ舞台である闘技大会を見届けてから、ロッツガルドを去ることにする。翌日、団体戦の決勝に進み、イルムガンド率いるチームと相対することになったジンたちは、試合が始まると圧倒的な実力差で相手を追い詰めていく。そんな中、真はすさまじい気迫と狂気を放つイルムガンドのことが気になり始め、一緒に観戦していた巴と澪もロッツガルド全体にはびこる妙な気配を感じ取る。