令和の番組「プレサタ」出演者にスキャンダル発覚
一方、令和では渚がテレビ局に出社すると蜂の巣をつついたような騒ぎが。番組「プレミアムサタデー」のMC・堤ケンゴ(山本博)のアシスタントとの4股交際が発覚し、週刊誌にスクープされ、プロデューサーの栗田(山本耕史)らがその対応のために殺気立っていた。
ゲストコーナーに出演予定だった八嶋智人がMCの代役を快諾してくれたことで、第一関門をクリア。以前、海外ロケの飛行機をエコノミーからビジネスクラスにしてもらったことを恩義に感じての快諾だった。八嶋も「なんとかする男だから」と自信満々。
そして、八嶋は「頑張るからね」とスタジオに入るが、栗田は「頑張らないでください。爪痕を残そうなんてせず、そつなくこなしてください」と提言し、番組MCの不祥事が発覚し、放送後に報道されることも伝えた。
「打ち切りか続行か、あなたにかかってる」と、あたかもずっとMCだったかのように振る舞い、SNSもざわつかなければ、八嶋の勝利だと言ってお願いした。無茶なお願いだが、八嶋は「面白い。やりましょう!」と俄然乗り気。
八嶋はずっとMCだったかのように自然な振る舞いで番組を進行するが、栗田はコンプライアンスやハラスメントに対して過敏になり過ぎて、番組中に何度も謝罪させられてしまう。
サカエ「自分の娘が好奇の目にさらされるのは許せないのね」
昭和では、純子らの付き添いで「早く寝ナイト チョメチョメしちゃうぞ」のスタジオにやってきた市郎とサカエ。純子らは「女子高生チーム」として参加し、「アダルト女優チーム」「オカマちゃんチーム」と対戦する。
企画内容の下品さに市郎は観覧席から思わず口出ししてしまうが、純子から「騒ぐなら帰って。普段はもっとエロいの見てるくせに」と言われて何も言い返せず。
今までなら、こういった番組のノリが大好きではしゃいでしまうところ、“けしからん”という気持ちを強く感じた市郎は、平成にいた間が長くなってコンプライアンスが芽生えてしまったのではないかと自分を疑い始めた。
葛藤しながら市郎は純子をやめさせようとするが、サカエに「金輪際アダルトビデオは見ないんですね?」と言われてしまう。「それとこれは別」と答える市郎に、「違わない。あの子たちにも親はいるのよ。他人の娘はやらしい目で見るクセに、自分の娘が好奇の目にさらされるのは許せないのね」と言い放つサカエ。
「偉いよね。求められる役目を誇りを持って果たしている」というサカエの言葉で、「そうだ。純子だけが娘じゃない。みんな誰かの娘なんだ」と目からウロコ状態に。
市郎、昭和で気づいたことを令和で生かした
番組が終わるまでスキャンダルの報道を待ってもらう約束は破られ、番組放送中にMCのスキャンダルがネットで流れた。そんなタイミングで、タイムマシンの“バス”に乗って令和に到着した市郎。
栗田がスタジオ内で「誰が決めるハラスメント。ラブとハラは紙一重」と歌い、ミニスカートの女性、胸元が開いた服を着ている女性を例に挙げて、ハラスメントのガイドラインが曖昧だと訴える。
それに対して「みんな、自分の娘だと思えばいいんじゃないかな」と、市郎がズバッと提言。「みんな娘だと思えばいい。娘に言わないことは言わない。娘にしないことはしない。娘が悲しむことはしない。娘が喜ぶことをする。それが俺たちのガイドライン」だと。
昭和と令和を行き来する中で市郎が気づいたこと、気付かされたことが、どっちの世界にも当てはまる“ガイドライン”だった。市郎は昭和と令和の両方を経験したことでバランスの取れる人間になったということだろうか。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
TCエンタテインメント